入った方が良いのかな?
検討している方へ
外貨建て個人年金保険の仕組みとメリットデメリットについて解説しています.
結論
外貨建個人年金保険はメリットもあありますが
為替リスクが大きく将来の積立金が不確定すぎてお勧めできません.
為替リスクが取れて高金利で運用したいのであれば外貨建ての積立預金でいいじゃん.
外貨建て個人年金保険て何?
将来の年金を外貨(主に米ドル、オーストラリアドル)で毎月積み立てを決められた年数行います。
年金の受取は外貨または円を選択することができる商品が多い.
生命保険や医療保険をオプションで選択できる商品もあります.
保証の内容は外貨で決められています。死亡したら1000(USドル)受け取れるなど
日本円で決められていない事が特徴です.
メリット
預金より良い所
日本で預金をするより利率が良い(最低利率を1.5%保証している商品もあります)
年金を受取る時に円安になればその分受取額も大きくなります.
リスク分散として日本円だけではなく外貨で資産を持つ事ができます.
生命保険控除
税金から最大4万円の生命保険控除が受けれます.
平均的な会社員の税率を30%だとすると年間最大12,000円節税できます.
生命保険控除(40,000円)×税率30%=1,2000円(節税額)
デメリット
そもそも保険に貯蓄機能(年金部分)を持たせるべきでは無いです.
多機能商品になると業者の中抜が多く商品の管理費が不透明になりやすく割高になります.
銀行や生命保険会社が精力的販売してくるのは儲かるからです.
途中解約リスク
加入してから10年以内で解約すると元本割れになるケースがほとんどです.
為替手数料
外貨建ての個人年金は保険料の支払いを円から外貨(米ドル)などに替えるときの為替手数料が割高な場合が多いです.
為替リスク
最悪のパターンは保険を払ってる時に円安で年金を貰う時に円高になるケース
まずは為替レートがどの程度変動しているか観てみましょう.
・1995年から2022年までのUSドル/円の為替レートです
この期間のUSドル/円だとおよそ80円から130円の範囲にあることが解ります.
つまり80円の時に保険料を収めて,130円の時に受け取ると約40%損します.
この例は極端かもしれませんが未来の為替レートは誰も解らないのです.
・仮に為替変動なしで毎月1万円を積み立て2%で運用したとします。
年金を受取るときに為替レートが同じ,15%円安,15%円高で比較してみました.
毎月1万円積立 年利2% |
10年 (万円) |
15年 (万円) |
20年 (万円) |
25年 (万円) |
支払い金額 | 120 | 180 | 240 | 300 |
受取時に為替変動なし | 134 | 212 | 297 | 392 |
受取時15%円安 | 154 | 243 | 342 | 451(ラッキー) |
受取時15%円高 | 114 | 180(特損なし) | 253 | 333(微妙) |
年金を受け取る時に円安なら良いのですが、円高になると利益があまり無いことが解ります.
将来の年金資産に為替の影響が大きく運の要素が大きいのは好ましく無いと思います.
外貨で運用したい場合
為替レートのリスクを取るのであれば外貨建の積立預金はどうでしょか?
日本より利率が良くいつ解約してもペナルティが無いのが良いところです.
この場合は窓口ではなくネット銀行で為替手数料の少ない所を選ぶと良いでしょう.